今日のアナログタイムVOL.5~MY SONIC~

<今日のカートリッジ>

MY SONIC ULTRA EMINENT BC ¥605,000(税別¥550,000)

シェル SH-1 Rh ¥16,500(税別¥15,000)

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本日は松平 吉男氏が出かげるカートリッジ、トランスメーカーのMY SONICをご紹介いたします。
ローインピーダンスにこだわり2003年にEMINENTを発売しかなり話題になりました。
その後に上位モデルのHYPER EMINENT、ULTRA EMINET DCを発売。それから2009年にEMINENTからEMINENT GLにマイナーチェンジいたしました。2012年にSIGNATURE GOLD、その後の2017年にフラッグシップモデルのSIGNATURE PLATINUMを発売しております。MONOのカートリッジを入れると6モデルとなります。
出力はモデルによってまちまちですが、 ULTRA EMINENT BC 以外は比較的高い出力となります。実際設計思想として、「Source(ソース)インピーダンスは低く、出力エネルギーは高く!」ですので、当然とも言えます。
重量は高級になるにつれて重くなっている傾向です。
ここ近年ローインピーダンスのカートリッジが増えてきておりますが、そのさきがけともいえるブランドではないかと思います。

松平氏は業界でも有名なお方で、もともとはAUDIO CRAFT社にてアナログに関する様々な設計を行っておりました。その後独立してMY SONICというブランドを立ち上げ、それから早いもので18年が経過しております。高級カートリッジメーカーとして業界をけん引しており、またOEMとして他社のカートリッジの設計も行っております。それぐらい信用の高い方とも言えます。

今回カートリッジの選択ですが、松平氏が低インピーダンスに最もこだわったモデル ULTRA EMINENT BC をチョイスいたしました。BCはボロンのカンチレバーを意味したものになります。


まずはその豊富なラインナップをご紹介いたします。

EMINENT GL ¥385,000(税別¥350,000)

HYPER EMINENT ¥506,000(税別¥460,000)

ULTRA EMINENT BC ¥605,000(税別¥550,000)

SIGNATURE GOLD ¥715,000(¥650,000)

SIGNATURE PLATINUM ¥825,000(税別¥750,000)

EMINENT SOLO¥330,000(税別¥300,000)

ヘッドシェル SH-1 Rh ¥


<今日のアナログ>

カール・ベーム指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
皇帝円舞曲 J・シュトラウス名演集

SHANTI / KISS THE SUN

Steely Dan /  Aja

<今日の再生システム>

プレーヤー TRANSROTOR ZET-3 ¥1,155,000(税別¥1,050,000) 

TONE ARM GRANTZ MH-1200S ¥869,000(税別¥790,000)

STEP UP TRANS  AIRTIGHT  ATH-2 Reference  定価¥330,000(税別¥300,000)

PHONO EQULIZER AIRTIGHT ATE-3011  定価¥1,628,000(税別¥1,480,000)

PREMAIN AMPLIFIER   JUNONE 845S¥968,000(税別¥880,000)

SPEAKER TAD TAD-E1TX ¥2,420,000(税別¥2,200,000)

今日のシステムはAIRTIGHTのトランスとフォノイコライザーの組み合わせ。MY SONICの松平氏曰くトランスで受けた方がMY SONICの魅力を引き出せるということでした。AIRTIGHTのトランスATH-2 Referenceはインピーダンスの切り替えがあり2Ω設定にしております。
プリメインアンプのJUNONEは845を使用したプリメインアンプ。TADとの相性も良く、ゆったりとしたイメージではなく、比較的反応の良いアンプではないかと思います。エネルギー感も十分にありますが、響きといったところでは余計な色付けが無い分物足りなく感じる部分はあります。ただその分ジャンルを選ばずに楽しめます。

<コメント>

ベームのシュトラウスではセパレーションの良さと爽やかな印象を持ちます。また情報量も多く開放感を感じます。
確かに他のシリーズと比べても反応の良さを感じます。アナログが持つ中域の柔らかさというよりもレジン感が広くバランスが素晴らしい。他のシリーズはもっと中低域にバランスがよっているように感じますので、このモデルは他のモデルよりも異質かもしれません。


SHANTIのボーカルではしっかり奥行あるサウンドステージを出してくれております。TIME AFTER TIMEはデュエット曲になりますが、どちらかにバランスが寄る訳ではなく、しっかり2人の声が空間に溶け込んでいきます。楽器のスピード感も良く、聞いてて気持ちが良くなります。しっとりと聞かせるというよりも爽やかに楽しませてくれるイメージを持ちます。

このシステムでSteely Danというイメージが出にくいかもしれませんが、まず情報量をカートリッジでしっかり引き出しており、違和感なく楽しめます。スピード感がしっかりあり、低域はブーミーになることがなく音楽の下支えがしっかりしております。もっとアナログ的な濃さを求めるのであればEMINENT GLやSIGNATUREシリーズになると思いますが、スピード感や癖のないサウンドを求めるのであればこのULTRA EMINENT BC の方が良いのかもしれません。

松平氏は今でも0Ωにいかに近づけるかということを考えておりますが、作り手としてはいろんな面から製品を開発をしなくてはいけません。もちろんその技術があるのが凄いところですが、本人のこだわりが一番詰まった製品が今回の製品になります。これを聞くとなるほどと思ってもらえるかと思います。古いジャズやロックなどはEMINENT GLの方が深みがあると思います。
こちらは常時展示しておりますので、是非比較してみてください。MY SONICの2つの顔が見られると思います。

DYNAMIC AUDIO 島 健悟