STAY HOME WITH NICE MUSIC ~音楽を楽しもう~VOL. 26 ラックスマン 長妻 雅一 氏

VOL. 26 ラックスマン(株)取締役 開発部部長 長妻 雅一 氏

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メーカーエンジニアさんの締めはラックスマン(株)取締役であり開発部長の長妻氏にお願いをしました。

今のH.AL.3でラックスマンをしっかり展示を開始したのは、セパレートアンプのCU-80、MU-80になります。当時SACDマルチ、DVD-AUDIOなどマルチチャンネル再生に力を入れておりました。
こちらのVOL.28をご覧ください。

それから2チャンネルにシフトし、アンプはC-800f、M-800f、そしてC-900u、M-900uと展示を行ってきました。CD/SACDプレーヤーはD-08からD-08Uに変わっていきました。それからアナログプレーヤー、それからクリーン電源と様々な製品を展示しております。

新製品が出ると新横浜駅近くにあるラックスマンの本社で勉強会を開催しており、良く参加させていただきます。数年前からFOCALの取扱いも始めており、足を運ぶ回数も増えました。
その時にご説明いただくのが長妻氏になります。

最近では新製品のCD/SACD PLAYERのD-10Xのお話を伺いにお邪魔させていただきました。

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かなり前にはなりますが、お店で対談をしたことが懐かしく感じます。

その時の内容はこちら

色々な懐かしい思い出が出てきますが、これぐらいにさせていただき長妻氏セレクトをお楽しみください。

ラックスマン 取締役 開発部部長 長妻氏セレクト

テーマ:自粛規制のなか自宅で音楽を楽しみましょう!

(いつまで続くか分からない在宅ワークをされる方などへの応援も兼ねて)

ラックスマン開発部の長妻です。

私は、量産を間近に控えた機種があるため、テレワークできずに社内テレワークと称して空いている会議室や打合せコーナーにパソコンを持ち込み仕事をしています。機器を使ったり音質評価の仕事の時は、開発部の部屋に戻るような生活をしています。

この記事がWebで公開される頃には、きっと緊急事態宣言が解除されているでしょう。しかし、在宅勤務の流れは続きそうな気配です。そこで、聴いて「癒される・心に沁みる」ディスクを何枚か選んでご紹介したいと思います。

普段、私が家にいる時間は少ないのですが、家ではほぼピアノ曲中心に聴いています。リビングに行けば娘が1日何時間もピアノの練習をしているので、それを聴きながらここは、ルイサダならこういう風に弾くとかポリーニはこういう弾き方だとか言いながら、娘は譜面にはこう書いてあるとか、取り留めのない話をしています。

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ショパン:ワルツ集 / アリス=サラ・オット     /  

アリス=紗良・オットのショパンは、心に沁みる演奏です。出版されている譜面(我が家にも2種類あります)通りに弾くのとは違いますが、彼女の作品に対する解釈の素晴らしさと感性が伝わっていきます。彼女がショパンの自筆譜を選び、作品の構造を理解することに練習時間の大半を費やすという話を聞いて、納得しました。

また、国内盤ではボーナストラックとして収録されているノクターン第20番作品72の2嬰ハ短調は痺れます。

私にとって「嬰ハ短調」は特別に惹かれる調です。この調をそれらしく再生できるとその曲に浸れます。

このアルバムにもワルツとノクターンの2曲の「嬰ハ短調」が収録されていて、どちらも素晴らしい演奏です。

ピアノリサイタルには毎年行っていたのですが、最近は人気が出過ぎてチケットが入手困難になっています。残念!

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Chopin – Works for Piano & Orchestra / Jan Lisiecki  

ヤン・リシエツキは、現在25歳。注目の若手ピアニストです。現在、ショパンを最も正確に弾く正統派のひとりですね。

アルバムの最後にノクターン第20番作品72の2嬰ハ短調が収録されています。コンサートのアンコールでも弾いていましたので得意曲なのでしょう。アリスとは対照的なタイプですが、安心して聴ける素晴らしい演奏です。

因みに、この曲はショパンの遺作となっていますが、亡後、遺品のなかから見つかった作品です。作曲自体は青年期の20歳ぐらいです。

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ショパン:14のワルツ / ジャン=マルク ルイサダ

ショパンに関して、私はこの方を勝手に師匠だと思っています。ショパンを語らせたらこの人の右に出る人はいないくらい理論が素晴らしい先生です。

CDを聴いていると、弾き方の情報量が多すぎて疲れてしまうのです。そんなわけで、今回ご紹介するのを躊躇いましたが、ショパンのディスクを沢山紹介したので、勢いで選んでしまいました。BGMでは聞けない真剣勝負の演奏です。

[番外編]

Dinu Lipattiも大好きなピアニストです。最初に聞いた時には、衝撃を受けました。ショパンが生きていたら、こんなふうに弾いたのではないかと直感しました。また、ポリーニにも大好きなピアニストです。クセを感じないタッチなのに、偉大さを感じさせてくれます。「木枯らし」は本当に木枯らしが吹いている景色を思い浮かばせてくれます。また、年齢を重ねてきてからの演奏にも惹かれます。

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Eroica Variationen op.35 / Alfred Brendel    

ブレンデルのベートーヴェンは、CDを聴き終わると完璧!と言って思わず拍手をしてしまいます。それくらい、完璧な演奏です。

このアルバムの中に「エリーゼのために」が収録されています。

簡単なようで難しい曲だと思わせてくれます。

アリス=紗良・オットも「エリーゼのために」を「Beethoven <Waldstein>」というアルバムでボーナストラックとして収録されています。全てピアニシモで弾くという驚きの手法です。これも心に沁みる演奏でした。

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J.S.Bach _ F.Busoni Goldberg Variations  / 塚谷 水無子    

私は、バッハはどうも馴染まないのです。推理小説で言えばシャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロみたいな定番中の定番なのですが、聴いているとすぐに飽きてしまうのです。私には宗教観の違いで肌に馴染まないのかなと勝手に思っていました。

しかし、このディスクは違うのです。違和感なしで最後まで興味津々で聴けてしまします。演奏も素晴らしいし、録音のバランスも素晴らしく良い。

塚谷さんの解説を読んで私がしっくりこなかった理由が何となく理解できました。バッハを勉強してみようかというきっかけになったアルバムでした。

ベーゼンドルファーの92鍵を使用しているのは知っていたのですが、初めに聴いた時は音域が広いのにピアノが大きく感じられなかったのです。(ベーゼンは97鍵が定番)

一般的なグランドピアノの奥行きは275cmぐらい、ベーゼンドルファーはそれより長く290cmあるのですが、聴いていると2/3ぐらいに感じました。さては、再生システムのセッティングの問題かと思いながら、CDの解説を眺めていたら録音風景の写真を見てびっくり! ベーゼンドルファーの奥行きが小さい! 更に解説を読めばモデル225でした。つまり、奥行きが225cm。こんなオチでした。

長妻氏コメント

2013年に「首都感染」という小説を読み、もしかしたら、いつか日本にもこんな日が来るのだろうかと思っていました。いざその時が来たら来たで、在宅勤務という形態があるとは夢にも思いませんでした。事実は小説より奇なりです。

緊急事態宣言が出ている中、音楽とオーディオという趣味は、心を癒す素晴らしい手段だと改めて実感しました。

島コメント

この度は誠にありがとうございました。先日のラックスマンの試聴室でお話をさせていただきましたが、その熱い魂を我々はしっかりお客様に伝えていかないといけないと思いました。
質問の内容に全て速攻でお答えいただけるのは本当に気持ちが良いですね。色々な面も解ってやってらっしゃるということが伝わりました。
今後とも素晴らしい製品を開発してください。

ご協力ありがとうございました。

DYNAMIC AUDIO 5555 島 健悟

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