OPEN SOFA -船橋市 A様-

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<OPEN SOFA -オープン・ソファ->
open sofaとは……
数年前、昨今のオーディオ状況の厳しさを危惧するあるオーディオファイルから、ファンや業界関係者が互いの垣根を取り払った何か新しいネットワークを立ち上げないかという提案がありました。
そうした中、この度、天野がHUB&管理人となり、年齢、性別、職業、オーディオ歴の壁を越た、新しい「場」作りをスタートさせることにしました。具体的な内容に関してはボチボチとご紹介していきますので、お力添えをお願いします。
その一環としてまずは、私のお客様のご自宅をブログにてご紹介していきたいと思います。

「Epilogue of GOLDMUND」
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これまでも幾度となくお伺いして、色々な音楽を聴かせて頂いたA様のシステム。
数年前にデータ再生を行いたいという事で、導入して頂いたLINN AkurateDS以外は、CDトランスポートからスピーカーまですべての製品がスイスのハイエンドメーカー「GOLDMUND」で固まっています。

アンプやCDプレーヤーを単体で…という方は多くいらっしゃるかと思いますが、頭から足の先までGOLMUNDというシステムはなかなかお目にかかることができません。おおよその製品が2000年以前に作られた製品でまとめています。(DAC:MIMESIS20.6は2010年発売モデル)この時代の製品にはハイエンドオーディオとして独特の品格があるとA様は語ってくれました。確かに、外観も音色も、オーディオファンの心をくすぐられるえも言えぬ魅力的な存在感を醸し出しています。
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簡単にGOLDMUNDの歴史について振り返っておきましょう。
GOLDMUNDは1978年にリニアトラッキング方式のトーンアームを開発した学生らによってパリでGOLDMUNDが設立され、1980年に現社長のミッシェル・レヴァション氏が買収、その翌年、スイスはジュネーブにてGOLDMUND社が設立されました。価格的には中堅ハイエンドの製品から超級製品まで幅広く展開していて、特にアンプに関しては、SRシリーズ、Mimesisシリーズ、Telosシリーズと多くの名機を輩出し、世界中のハイエンドオーディオ愛好家から愛されるメーカーになりました。
私が初めてGOLDMUNDの存在を知ったのは、ダイナミックオーディオに入社後、7Fのアシスタントに配属になった時、当時のフラッグシップモデルTELOS2500と謎のTELOS600計8発がアンプスペースに鎮座していました。TELOS600はあのB&Wオリジナルノーチラスを鳴らすを鳴らす為に用意され、CDトランスポートのEidos Referenceからデジタルプリアンプを通り、TELOS600までデジタル信号をおくるというもの。このシステム然り、これまで業務系の製品に携わっていた私はハイエンドオーディオの面白さの一端に触れたメーカーでした。その後、超ド級パワーアンプTELOS5000が登場し、大人6人がかりで設置したのを覚えています。

もともとの輸入元であったステラボックス(現ステラ)が2011年11月に扱い終了を発表し、現在の輸入元である(株)トライオード(輸入開始当初はGOLDMUND Japanとして設立していました)に移行されたのが2012年6月。モデルチェンジなどを行いながら現在でもプレーヤー、アンプ、ヘッドフォンアンプなど幅広いラインナップを発表しています。

A様が聴かれる音楽はクラシックは全く聴かず、POPS・JAZZ・Contemporary Jazz・AORなどがメインになります。音の厚みや広がりが程よく、これらの音楽を過大表現することなく心地よく聴かせてくれます。というよりハイエンドらしいかっこよさみたいなものを聴かせてくれます。今のGOLDMUNDよりも芯の太さのようなものが良く出ていて、このジャンルととてもよくマッチしている印象です。

お部屋の中央には、暖炉があり、コンクリートに囲まれた内装を温めてくれるようです。
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左右に積み上げられたCDは、A様の歴史そのもので、一枚一枚エピソードを語って頂くと気が付けば、時間が過ぎてしまいます。
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<GOLDMUND EPILOGUE1>
GOLDMUNDはアンプメーカーとしての印象が強く思われますが、デジタル系のプレーヤーとスピーカーに関しても長い歴史を持っています。EPILOGUEはこの1が一つのパーツになり、最大で4筐体のスピ―カーが出来上がります。EPILOGUE1を単体で使用する場合、当然スタンドが必要になりますが、A様が使っているスタンドは、当時の輸入元ステラボックスがカスタマイズで日本仕様に変えていたものになります。通常、本国で付けているスタンドは本体と同様にアルミの角材で作られていましたが、デザイン的なところを考慮したと当時の担当者は言っていました。
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実は二カ月前に片chのウーハーが鳴っていないという事で修理を行いました。「もう20年以上つかっているからなぁ」と感慨深そうにつぶやいていました。
2ウェイ2ユニットのブックシェルフ型ですが、レンジの広さ、低域の量感は申し分なく。ハイクラスブックシェルフのお手本のような鳴り方です。バイワイヤリング接続が可能で、A様はGOLDMUND純正のスピーカーケーブルを左右系4本使って鳴らしていました。当時の定価でもおそらくトールボーイ型のかなり大きなスピーカーを導入することもできたと思いますが、EPILOGUE1を使用される価値観を感じます。

<Listening Space>
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A様のリスニング・ポイントは、お気に入りのイームズのラウンジチェア。
家具デザイナー、チャールズ&レイ・イームズが1956年にデザインしてから60年以上変わらないラウンジチェアはインテリアを語るうえで欠かせない存在と言われる傑作です。オーディオの世界においても、イームズ・ラウンジチェアからインスピレーションを受けてデザインされたスピーカーがあります。現在、フューレンコーディネートが輸入している「DAVONE」というメーカーの「Ray」。

↑↑※フューレンコーディネートwebサイトより
DAVONEのデザイナーPaul Schenkel氏も愛用していて、Rayと一緒に写っている写真もあります。

↑↑※フューレンコーディネートwebサイトより
ゆったりとした深みと適度な張り。何時間でもゆっくり座っていられるイームズのラウンジチェアは修理を繰り返してもこれからも愛用されるとの事。
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オーディオ以外にも、車とカメラにも精通していて、以前はライカやスウェーデンのカメラメーカーHasselbladのカメラも見せて頂きました。ほかにもカバンや家具など一つ一つの「物」に対するこだわりが詰まったお部屋です。

<Main System Lineup>
CDTransport:GOLDMND MIMESIS36+
D/AConverter:GOLDMUND MIMESIS20.6
Preamp:GOLDMUND MIMESIS2
Poweramp:GOLDMUND MIMESIS9.2
Speaker:GOLDMUND EPILOGUE1
Network/P:LINN Akurate DS/1
Musicserver:DELA N1A/2

<最後に>
A様のご自宅と私の家が比較的近いという事もあり、夜にお伺いすると、奥様の手料理を頂きながら音楽やオーディオ、車やカメラ、A様のお仕事に関して等、色々お話しをしてしまいます。とても楽しい時間で気が付けば何時間もお邪魔してしまいます。私の父ほどのお年ですが、こういった趣味の世界は年齢や立場を関係なく人をつなげてくれます。音楽やオーディオの偉大なところですね。

2019年2月
Dynamicaudio 5555 天野
amano@dynamicaudio.co.jp