TAD&200万円クラススピーカー試聴会-レポート-

皆様こんにちは。
昨日は、TADの新製品と、それに合わせて200万円クラスのスピーカー達を集めて試聴会を行いました。今回も予定数の18席を超えるご応募を頂きまして、皆様の興味・関心の高さがうかがえる時間となりました。
今回、ご予約にて満席となり、ご参加をお断りしてしまった皆様、申し訳ございませんでした。またの機会をお楽しみ下さい。また、ご要望頂ければ、個別にてご対応させて頂きますので、お気軽にご連絡下さい。

さて、今回の試聴会を簡単ではありますが、少しレポートしたいと思います。

<TAD新製品試聴会>
今回の試聴会の発端となったのが、TADが発表した新製品達でした。今回発表・使用をした製品はこちら↓↓
ステレオパワーアンプ TAD-M1000 定価¥1,350,000(別)

トールボーイ型スピーカー TAD-E1TX 定価¥2,200,000(別/ペア)
E1TX

今回の試聴会にはTADからエレクトロニクス関連のエンジニアを担当している沼崎さんに来ていただき、詳しい説明を頂きました。
沼崎
最初のシステムは、プレーヤーにTAD-D1000MK2、D1000MK2のボリュームコントロールを使用して、M1000をステレオパワーとして使用。スピーカーはブックシェルフ型のTAD-ME1を使用致しました。この三筐体でシステムが完成するのは、今回の新製品の魅力の一つです。
M1000の大きな特徴としては…
「高効率クラスD増幅回路」
リード端子を排除し、超低ON抵抗を誇るDirect FETを採用したクラスD出力は90%以上の高効率特性を達成し、電源エネルギーをストレートにスピーカーに伝えます。低損失と高速性能を兼ね備えたDirect FET採用の出力段はシンプルなアナログ出力を実現し、クラスD方式の特長である強靭でハイスピードを生かしつつ、しなやかさと艶やかさを併せ持つ音色を実現しています。-TAD-M1000商品資料より抜粋-
次に聞いて頂いたのは、新製品のトールボーイ型スピーカーTAD-E1TXです。
先に行われた弊社の秋の祭典マラソン試聴会でも使用を致しましたが、かつて4Fで展示していたTAD-E1の後継機にあたる製品です。TAD-E1TXに関してはまた後程、ご紹介を致します。

そして、最後はM1000をBTL接続によってモノラルアンプとして使用致しました。
LUXMANやAccuphaseも採用していますが、システムに合わせてアンプを増設することによって、量感や音楽の厚みが増します。

「200万円代スピーカー試聴会」
上記のTAD-E1TXの登場に伴い、この価格帯のスピーカーを一挙集めてご試聴を頂きました。
入力・アンプシステム
・MusicServer fidata HFAS1-H40 ¥320,000
・SACD/CDplayer(USB/DACとして) TAD TAD-D1000MK2 ¥1,760,000
・Poweramp TAD-M1000 ¥1,350,000

・課題曲
Kandace Springs / Stay With Me

<200万台スピーカー試聴会 VOL.1(デザインと音楽性)>
スピーカー比較試聴会の前半は、個性的なデザインを持つものや音色に独特のキャラクターをもつスピーカー3機種を聴いて頂きました。

●VIVID AUDIO KAYA45 ¥2,100,000(税別)
kaya90
KAYAシリーズはVividAuidioのエントリーラインです。上位ラインGIYAシリーズが昨年「S2」モデルになり、それらの技術を踏襲するとともに新たな設計思想にて登場してきました。GIYAシリーズに比べると、少しゆとりのあるサウンドで、鳴らしやすく、より広がりが出やすい印象です。制作者のローレンス・ディッキー氏曰く、KAYAはGIYAよりも落ち着いたデザインにした…との事ですがこれはこれで…。KAYA45は、KAYAシリーズ三機種の中で真ん中のモデルになります。量感的には上位機種のKAYA90に比べて量感は劣るものの、私はKAYA45の方がまとまりが良く鳴らしやすい印象を受けました。VividAudioならではの広がりの良さはGIYAにも負けず、しっかりとセッティングを行ってあげることによって、スピーカーの存在が消えるような錯覚を起こさせます。ユニット群には、これもGIYA同様にアルミ素材のユニットが全ユニットに採用され、ダイナミックレンジの中で違和感のないつながりを感じました。
天野使用曲
Celine Dion / My heart will go on
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Mitsuko Uchida / Schubert : Piano Sonata No,7

●PIEGA COAX711 ボトムプレート付 ¥2,338,000(税別)
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ツィーター・ミッドの同軸リボンユニット、4連ウーハー内パッシブラジエーター2機搭載という今回のスピーカー群の中で最も変わった構成のユニットを持つCOAX711。スイスのハイエンドメーカーPIEGAの中堅クラスCOAXシリーズの中で最も大型のスピーカーです。アルミ筐体にして、瑞々しく聴きやすい音色が特徴で、低域には伸びと深みがあり、リボンから発せられるストレスのない中高域は他のスピーカーとは一線を画しています。
島の方で、チェコ・フィルのスメタナの演奏で、のびやかな演奏を聴いて頂きましたので、私は逆にタイトな低域が収録されている曲を使用してみました。低域の面白い表現をしていましたが、ギターのカッティング等もしっかりと表現されていて、分離の良さや一音一音の細やかさ等を感じる事が出来ました。
天野使用曲
Queen / Another one bites the dust

●Sonus faber SERAFINO TRADITION ¥2,600,000(税別)
「Serafino tradition」の画像検索結果
昨年発表されたソナスのNewHomageシリーズ、Traditionです。以前のHomageシリーズには長年フラッグシップ機として活躍をしていたStradivalがありましたが、後継機のIL Cremonaseはラインではなく独立したモデルになりましたので、実質2機種となったHomageシリーズの中堅としてSERAFINOが作られました。ユニット構成は、上位機のAmatiと同じく、3ウェイ4ユニット構成で、ちょうどよいサイズ感と鳴らしやすさはSERAFINOならではの魅力です。Tradition(伝統)という名の通り、創始者フランコ氏がいた頃の音色を彷彿をさせながらも現代スピーカーらしい情報量を持ち、細やか表現は現チーフ・エンジニアのパオロ氏ならではと言っても良いでしょう。弦楽器に限らず、ピアノ、交響曲等クラシック全般にわたって、相性の良さを感じ、スタジオ録音のボーカルものも艶やかに鳴らしてくれます。
天野使用曲
Sarah Àlainn / 秋桜
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Hilary Hahn / Bach: Violin concerto No,2

200万台スピーカー試聴会 VOL.2(リアルサウンド)>
後半は「リアルサウンド」という事で、モニター系のスピーカーを集めて聴いて頂きました。

●TAD TAD-E1TX ¥2,200,000(税別)
E1TX
海外のスタジオやアーティストもモニタースピーカーとして愛用しているTADのスピーカーは、癖が少なく、一音一音に力強さがあり、音が崩れない特長があります。TAD-ME1から採用されている新設計CSTドライバーはツィーターはベリリウム、同軸ミッドレンジにはマグネシウムを採用。同軸ならではのまとまりの良さは特筆したいところです。大きな特徴としては、CE1やME1に採用されてたBi-Directionalポートと名付けられたバスレフシステムです。スピーカー両サイドに設計されていて、一見、ウーハーユニットのようにも見えますが、れっきとしたバスレスポートです。スリット状の開口部が前後に備え付けられていて、滑らかに効率の良いポートとして考えられています。得意な音楽としてはスタジオ録音系のポップスやフュージョン等がおすすめですが、以前発売していたTAD-E1では、クラシックを多く聴かれるお客様が選ばれていることもあり、大編成のクラシックを鳴らしてみました。スピーカーの側面で聴いていたにも関わらず、反対側で演奏している楽器でさえも、しっかりと届いているという事は、一つ一つの音が、それだけ実体感を持って演奏されているという事だと思います。
天野使用曲
Zubin Mehta / Gustav Holst 惑星より木星

●FOCAL SOPRA NO3 ¥2,560,000(税別)
black loudspeaker hifi
フランスのスピーカーメーカーFOCAL。設計、制作の全てをフランス国内で行っており、その規模はスピーカーメーカーとしては最大級の規模を誇ります。日本では、昨年からLUXMANが輸入を行っており、各試聴会や店頭でも多く接することが出来るようになりました広い価格帯を持つ中で、SOPRAシリーズは中堅に位置しますが、民生機として実際に皆様が使用する上で現実的なサイズ感を重要視された機種です。SOPRA NO,3はSOPRAシリーズの最上位機になり、21cmのウーハーが二基搭載され、力強くも品のあるサウンドが特徴です。島が演奏したサン・サースンのオルガンはまるで天に昇ってしまいそうな心地よい演奏でしたが、私はこの上品なスピーカーでブルーノートを聴いてみるとどうなるのか…という事で、アート・ブレイキーを演奏してみました。充分な量感が出るSOPRA NO,3はピーキーさが無く、音楽に没頭することが出来ます。
天野使用曲
art blakey & the jazz messengers / Moanin’

●B&W 803D3 ピアノブラック ¥2,900,000(税別)
803 D3
もう販売開始になってから3年が経つんですね…。というB&W803D3。今や語りつくされたようなところがありますし、私たちも毎日のようにB&Wの音を聴いているので、慣れてしまった所がありますが、こうして各社の音色を比較すると、やはり、情報量の多さや、バランス、表現力の高さは他を寄せ付けない凄みがあります。モニター系をまとめた3機種と言っても、TADはやはりスタジオ録音系の音楽を聴きたいですし、FOCALに関してはクラシック系を聴きたくなってしまいますが、B&Wに関しては、本当にどんなジャンルの音楽もしっかりと鳴らしてくれる稀有な存在です。800シリーズの中でヘッドユニットが独立しているタイプとしては最小のモデルにはなりますが、4Fの試聴室、そして、ステレオのパワーアンプ一台でしっかりと鳴りきることが出来るのは魅力です。
天野使用曲
Super Guitar Trio / Friday Night In San Francisco
「スーパーギタートリオ」の画像検索結果
Stravinsky / 春の祭典

<最後に…>
久しぶりにこれだけ多くのスピーカーを比較しました。
今の時代を代表するスピーカー達を集めてみましたが、やはり、それぞれ個性があって、とても面白い比較になりました。ご来場頂きました皆様のお声も様々で、今後のスピーカー選びの参考にして頂けたのではないでしょうか。
全体を通して感じたのは、フラッグシップ級モデルにはない中堅機ならではの面白さです。この価格帯のスピーカーは得てして、実用性に重きを置き作られている製品が多いため、無理に大型のアンプ等を持ってくる必要もそれほどありませんし、組み合わせの選択肢も増えると思います。(もちろん、良いアンプを持ってくればそれに答えるだけの実力はあります)
例えば、VividAudioのKAYA45は上位クラスのGIYAシリーズに比べて実体感の強さはないもののフワッと鳴らしやすい印象を受けましたし、さらに上位モデルのKAYA90に比べても、小口径ならではのコンパクトでまとまりの良いサウンドでした。SERAFINO Traditionや803D3なども同様のことを感じましたし、PIEGAは変わったユニット編成ならではの個性的なサウンドの中に、まとまりの良さを感じ、今回のメインスピ―カーであったTAD-E1TXはこれからのTADサウンドの可能性の高さを感じました。
この価格帯のスピ―カーの元気がいいと、上下のクラス帯のスピーカーも活性されますので、今後に期待が出来ますね。皆様にもご紹介しやすいですし…。
さて、今回のTAD&200万円クラススピーカー試聴会、機になる製品は、また別途試聴を承ります。お気軽に問い合わせ下さい。

Dynamicaudio 5555 天野
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