Accuphase
A-75 純A級ステレオアンプ¥1,200,000(税別)
出力 :60W(8Ω)、120W(4Ω)
ブリッジ接続 :240W(8Ω)、480W(4Ω)
ダンピングファクター:1000(EIA 8Ω負荷50Hz)
電源:AC100V 50/60Hz
消費電力:260W(無入力時)、520W(電気用品安全法)
最大外形寸法(W×H×D): 465× 238× 515mm
質量 :43.9kg
カタログはこちら
Accuphase
P-7300 AB級ステレオアンプ ¥1,200,000(税別)
出力 :125W(8Ω)、250W(4Ω)
ブリッジ接続 :500W(8Ω)、1000W(4Ω)
ダンピングファクター:1000(EIA 8Ω負荷50Hz)
電源 : AC100V 50/60Hz
消費電力:117W(無入力時)、820W(電気用品安全法)
最大外形寸法(W×H×D): 465× 238× 515mm
質量 :48.6kg
カタログはこちら
2018年に7月にA-70はA-75に進化を遂げました。またP-7300は2015年12月にP-7100から進化したモデルになります。
Aという型番はA級のA。PはパワーアンプのPですが、こちらはAB級のアンプになります。
また両モデルともMCSという回路設計にてS/Nを良くしております。
MCS技術はこちらをご欄ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
A-75 資料(アキュフェーズ資料より)
A-75はA-250の卓越したテクノロジーを投入した最高峰の純A級ステレオ・パワーアンプです。
ディスクリート半導体で構成したインスツルメンテーション・アンプの理想的なゲイン配分、バランスド・リモート・センシングによる負帰還、10パラレル・プッシュプル構成による電力増幅部が、優れたSN比とダンピング・ファクターを達成。
スピーカーのインピーダンスが大きく変動しても、安定したパワーを供給する定電圧駆動を実現します。
パワーMOSFETなど素材を厳選し進化を果たした、純A級ステレオ・パワーアンプです。
優れたSN比とダンピング・ファクターを誇る純A級ステレオ・パワーアンプ
- 優れたSN比とダンピング・ファクターを誇る純A級ステレオ・パワーアンプ
- 定格出力60W/8Ω、480W/1Ω
- 『パワーMOSFET』10パラレル・プッシュプル構成
- インスツルメンテーション・アンプ採用
- 全信号経路をディスクリート半導体で実現
- バランスド・リモート・センシング方式採用
- MCS+回路採用
- カレント・フィードバック増幅回路採用
- ディジタル方式の電力値とバーグラフの電圧値を表示
- バイアンプ接続やブリッジ接続が可能
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P-7300(アキュフェーズ資料より)
アキュフェーズのステレオ・パワーアンプは、創業以来たゆまぬ技術の研鑽を重ね、常に世界のハイエンド市場をリードして、数々の歴史に残る製品を送り出してまいりました。
P-7300は、40周年記念モデルA-200やその技術を引き継ぐM-6200などで蓄積されたテクノロジーをさらに磨き上げ、「大幅な低雑音化」と「DF(ダンピング・ファクター)の向上」を達成しています。
出力素子の並列動作は出力電流を大きくすることができ、極めて低い出力インピーダンスのパワーアンプを実現、さらにリモート・センシングによるNFB回路の改善、《低ON抵抗MOSFETスイッチ》の採用などでスピーカーのドライブ能力を極限まで高め、超低インピーダンス負荷まで定電圧駆動を可能にしています。
この結果《ダンピング・ファクター:1,000》以上を保証、さらに入力部の並列動作とゲイン配分などの研究により、ノイズレベルの低減に成功、GAIN MAX時:125dB、GAIN -12dB時:131dBというステレオ・パワーアンプ歴代最高のSN比を実現しました。
- 片チャンネル10パラレル・プッシュプル出力段により、1Ωの超低インピーダンスまでハイパワーを実現
- 増幅部は、低雑音のインスツルメンテーション・アンプ方式を導入
- より進化したMCS+回路を搭載
- 優れた音質と安定度を誇るカレント・フィードバック増幅回路
- ブリッジ接続によりモノフォニック・アンプにアップグレード
- 4段階のゲイン・コントロール可能
- 新開発による大電力容量の大型トロイダル・トランス
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
両モデルとも切り替えでNORMAL、DUAL MONO、BRIDGEでの使用ができます。
パワーアンプモード切替
DUAL MONO
Lチャンネルに入力した信号は、L.Rのスピーカーターミナルから出力されます。バイワイヤーに対応したスピーカーの場合、高域、低域に接続します。
こちらはバイアンプ方式になります。通常のステレオ再生では2台必要
BRIDGE
BTL接続で出力が4倍のモノラルアンプになります。接続はLチャンネルのプラスとRチャンネルのプラスを接続します。その場合Lチャンネルがプラスとなり、Rチャンネルがマイナスになります。
NORMAL
通常使用時はこちらになりますが、ケーブル2本使ってのバイワイヤー接続も効果的です。
位相切り替え
出荷時は3番HOTですが、背面で切り替え可能
スピーカーターミナル
Yプラグ、バナナ両方とも使用可能。Yプラグは外形16mm以内、内径6.3mm以上
バイワイヤーでの接続も可能となります。
A.B切り替えはございません。
入力切替
両モデルともフロントボタンにてXLR、RCA切り替え
メーター
A-75 (写真左)
デジタルメーター(フロントにて表示切替)
P-7300(写真右)
アナログメーター(フロントにて切り替え)
ゲイン調整
A-75(写真左)P7300(写真右)
通常ゲインは24dBとなります。下げることでS/Nは良くなります。
能率の良いスピーカーでS/Nが気になる時にはこちらで調整
天板とヒートシンク
両モデルとも共通となっております。
ヒートシンクを横切るバーは持つ時に非常に便利です。
<試聴レポート>
まず同社で2モデル同一価格で発売しているというところが凄いブランドであるということを証明しているのではないかと思います。
人気が高いのはA級アンプの方ということになるかと思いますが、発売時期によっても異なってきたり、鳴らすスピーカーによっても変わってくると思います。
今回はスタンダードであるB&W 800D3で試聴を行いました。
A-75に関しては、A-70と比較を行いましたが、以前よりもリアリティが増し、若干モニター的になった印象を持ちます。どちらが色っぽいかとなるとA-70も独特な音色を感じましたが、今回は良い意味で正確になっている感じがします。またA-70よりも立ち上がり、立下りが早くロックなどは非常に小気味よく感じました。
アキュフェーズの場合は設計の方が多く在籍しており、今回のモデルはご自身でも楽器をやられている方の設計になります。そういったところが随所に出ているよう感じます。
VOCALなどは、少し控えめですが、低い音域の解像度は非常に上がっているのではないかと感じます。この辺りは好き好き出てくるとは思いますが、A級アンプの余裕とゆったり感を感じることができました。ここでゲイン調整での音の違いを試聴しました。
S/Nといった面では確かに純度が高くなったようなイメージを持ちますが、エネルギー感がかなり失われてしまいます。Accuphaseの場合は多くのユーザーがいらっしゃると思いますので、こういった機能をつけていると思いますが、現代スピーカーであればそのままでご使用いただくのが良いかもしれません。ただお部屋の環境で、エネルギーが強く感じる場合に下げて聞いてみての判断でよろしいかと思います。こういった機能もユーザーフレンドリ―に感じます。
次にP-7300に変更いたしました。こちらの発売は2015年12月になります。音の方向性的には元気でフレッシュな感じがします。ひとつひとつの楽器の個性が良く表現されております。ロックやポップスなどこちらがお好きな方がいらっしゃるのもうなづけます。比較してみると全体的なスケール感、余裕度はA-75の方が新製品ということもあり、クオリティ的には上を行っている印象です。
個人的なすみ分けとしては、クラシックであればA-75に軍配を上げてしまいますが、フュージョン系やハイトーン系のVOCAL、そしてアメリカン的なロックなどはP-7300ですと楽しく聞けるイメージを持ちました。
A-75とP-7300では出力が大幅に違いますが、B&Wの場合は通常のヴォリュームであればあまり意識をしないで使用できると思います。もっと鳴らしにくいスピーカーですともっとP-7300の本領が発揮されるような感じもします。その辺りはどこかでしっかり試聴していこうと思っております。
ただいずれにしてもAccuphaseが持つ、ダンピングファクターの良さ、無理なくスピーカーをドライブしている余裕感、S/Nの良さを感じます。
また全体的には中域が落ち着いており、音像もしっかり立っております。
立体表現といった面よりも、程よい距離感でならしてくれますので、安心感をいだくサウンドではないかと思います。
P-7300に関しましては、不定期での展示になりますので、比較試聴ご希望のお客様はご予約いただければ幸いです。
2018年10月28日 Dynamicaudio 島 健悟
アキュフェーズ専用サイトはこちら