BluMK2&DAVE試聴会 レポート

皆様こんにちは。
先日は、4Fでは下記のイベントを行いました。
「CHORD BluMK2&DAVEが語るCDの可能性」

これまで4Fでは、BluMK2はCDトランスポートとしての使用よりも、アップサンプラーとしての面白さを多くご紹介をしてきましたが、今回の試聴会は、スペシャルプレゼンターとして参加して頂きました音楽・オーディオ評論家の山口孝氏によってCDの再生にスポットをあてて行われました。

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さらに、今回、使用したディスクは、山口孝氏監修のもと発売されたヴィーナス・レコード25周年記念 完全限定生産BOXSETから、山口氏選曲にて皆様に楽しんで頂きました。

システムは4F担当島が、このディスクを再生するにあたって、選び抜いた機器を使用し、スピーカー位置、振り角等の調整を行ったものになります。

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使用したシステムはこちら↓↓↓
CD TRANSPORT/UP SAMPLER CHORD Blu Mk2   ¥1,400,000(税別)
D/A CONVERTER      CHORD DAVE     ¥1,500,000(税別)
PRE AMPLIFIER     Constellation audio  PICTOR   ¥2,400,000(税別)
POWER AMPLIFIER    Constellation audio   TAURUS  ¥2,700,000(税別)SPEAKER SYSTEM     Sonus Faber  Il Cremonese    ¥5,500,000(税別)

<担当島より>

ご参加いただきましたお客様へはこの場をお借りして御礼を申し上げます。

今回は輸入代理店のタイムロードからの申し入れがあり、ジャズ・オーディオ評論家の山口 孝氏をプレゼンターとしてお迎えし、CHORD BluMkⅡ&DAVEの試聴会が実現いた次第です。
山口氏は弊社との付き合いも古く、私も以前お話させていただいたこともございました。
今回はさらにイベントでの使用曲は全て山口氏監修のVenus Recordsの25周年記念アルバムからということで、音楽的な内容も織り交ぜた試聴会とさせていただきました。
製品に興味のあるお客様、そして山口氏のお話に興味のあるお客様、そしてVenus Recordsに興味のあるお客様のお申込みで早い段階でご予約を終了させていただきました。

山口氏は非常に熱心なお方でイベント開催前に2度ほどご来店いただき、打ち合わせを行っております。

個人的に試聴会ではJAZZ VOCALを演奏することは多いですが、スタンダート的なJAZZを演奏することは多くありません。私のデモンストレーションは1曲をフルでかけるというイベントよりも、機器を比較するために、途中でフェードアウトすることが多くなります。
その中で途中で切ってしまうと失礼に値してしまうのではないかと思うことが良くあります。そういう意識もあり、選曲の際にジャズの長い演奏を避けてしまうケースはあります。
またお客様からのリクエストも等フロアにおいては、ジャズよりフュージョン系のお客様が多いかもしれません。ジャズを聞かせて欲しいというリクエストはアナログですと多くなり、そこでは、逆にじっくり聞いていただくことも多いかもしれません。

さて今から10年以上前になりますが、当時バイブル的であったSwing Journal誌では、Venus Recordsが目立っており、良く試聴したことを覚えております。ジャケットも好きで、アナログレコードで何枚か手に入れました。ただSwing Journal休刊以降特に注目をしていなかったのは事実です。そんな私がここでイベントを行って失礼にあたるのではないかと最初は思っておりました。

ただ展示フロアであるということ、そして今回のプレゼンターの山口 孝氏、そしてタイムロードとしてもこのフロアで行いたいとおっしゃってくださいました。
山口氏といえば弊社とも親密な関係を持っており、やはりここは私も良い勉強させていただく良い機会であるということで、お受けいたしました。

今回のシステムは、弊社のイベントSpring Festivalで最も評価の高かったConstellation AudioのアンプとSonus faberのIl Cremonseの組み合わせをチョイスしたしました。

恥ずかしいことは出来ないということで、セッティング、ケーブル選びは重点的に行い、ソフトによるヴォリューム調整も前日に決めさせていただきました。

本番当日はVenus Recordsの代表の原 哲夫氏もご参加いただき、最初から最後までご試聴いただきました。
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イベント冒頭は、販売店として、私の経験談を元にこの16年に渡るCHORD製品に関するお話を15分ほどさせていただき、山口氏にバトンタッチをいたしました。
イベントを始めて聞かせていただきましたが、正直圧倒されました。この熱心さと情熱が山口氏の魅力であるということも実感しました。

ご参加いただいたお客様も同様に感じられたことでしょう。

やはり音楽を通じてのオーディオであるということ、そしてBluMkⅡ&DAVEが奏でるディスク再生というものの魅力が伝わったのではないかと思います。

ご参加いただいたお客様には改めて御礼を申し上げるとともに、山口氏、そしてVenus Rercordsの原氏、そしてタイムロードにもこの場を借りて御礼を申し上げたいと思います。

2018年4月 島 健悟

下記私が、当日お話させていただいた内容をまとめてみました。

私自身とChord Electronics(CHORD)の製品を取り扱うようになったのは、まだ当店6Fで営業していたことに遡ります。

1989年に創業したCHORDは当時スィッチング電源を採用したアンプ作りがメインとなっており、コンシューマーではなく、プロフェッショナルをメインにアンプ設計を行っておりました。
それからデジタル技術を駆使し、代名詞でもあるスィッチング電源を採用したコンシュマーモデルのD/A CONVERTER DAC64を発売しました。私がCHORDを知るきっかけとなったのはこのモデルからになります。

当時から輸入代理店はタイムロードになりますが、タイムロードといえばdCSを取り扱っており、プロオーディオの輸入商社としては既に有名になっておりました。
ただこの時代は直接取引をしておらず、代理店経由で仕入を行っておりました。

コンシューマーオーディオとしての付き合いが深くなったのはdCSのELGARあたりかと思います。それ以前ももちろんD/A CONVERTERの954、D/D CONVERTEの972、そしてクロックの992などの取り扱いはありました。今となっては懐かしく感じるお客様もいらっしゃるのではないかと思います。

私が一番最初にCHORDのDAC64を出荷させていただいたのは、2002年になります。

そのデザイン性、そして音楽性、そしてプライスも含めて、個人的に非常に気に入り、多くのお客様にご紹介をさせていただきました。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/island_check-old01.html

当時はESOTERIC、MARK LEVINSON、WADIAなど一体型CD PLAYERが非常に盛んでした。SACD PLAYERの登場で、今後CD専用機としての最後になるのではないかと噂されており、多くのお客様がCD専用機を求めてご購入された経緯があります。
その中においてDAC64の快進撃は、当時ベルトドライブのCECのトランスポートやORACLEのトランスポート、ESOTERICのトランスポートなど充実していたことも大きな要素だと思います。また今お持ちのCD PLAYERをトランスポートとして使用し、このDAC64を追加してのグレードアップということで非常に高い評価を得ました。プライス的な面も大きかったとも思います。
もちろんデザインという面も大きく、真ん中に光るイルミネーション。そして切り替えスイッチは全て背面とデザインも斬新で、総合トータルで名機の誕生となりました。
それからDAC64MK2に進化を遂げました。

この時代CHORDの評判も上がり、アンプのSPMシリーズも注目されるようになり、デジタルだけではなく、総合的なメーカーとして位置付けられました。インテグラレッグという言葉も今では懐かしく感じます。

さてDAC64Mk2が発売された時代はdCS、ESOTERICなどアップサンプリング技術が注目されました。ESOTERICではCD TRANSPORTのP-70とD/A CONVERTERのD-70を2本のAES/EBUで接続するDUAL方式が表に出てきました。1本での伝送は96kHzがMAXであり、2本で接続することで192kHzでの伝送を可能としました。
この技術はCHORDも採用し、同社のCD TRANSPORTのBluとの接続はBNC2本になっております。そのDUAL入力を採用したD/A CONVERTERは少なく、ESOTERICのDUAL出力の機器をお持ちのお客様の中にはこのDAC64MK2を使用したいというケースがございました。
ただ、CHORDはBNCでのDUAL入力で、当時DUAL出力はAES/EBUが多く、その対応策としてインピーダンスに適合した変換プラグを用意して対応しておりました。
エンブレムの色もシルバー、ゴールドでお選びいただいていたのも懐かしいです。

2008年になり、QBD76に進化を遂げ、AES/EBUでのDUAL入力、そしてUSB入力など追加され、表示窓、そしてセレクターもトップパネルに追加されました。ここでも人気が落ちることなく、CHORD=D/A CONVERTERとしての地位を確立してきました。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/island_check_old06.html
そこからUSB入力のフォーマット対応などのマイナーチェンジを行い、ロングランでモデルとなりました。

この時代はDUALでのハイサンプリング伝送から、シングルでも192kHzなどのハイサンプリグングの伝送ができるという時代に入り、LINNのネットワークプレーヤーからQBD76に接続するお客様も増えたりとしておりました。ただこれも色々問題があり、QBD76の精度が高く、ジッターが多いと、ロックしないということもあり、色々と苦労した記憶もございます。

それから、満を持して発売したのが、2016年に発売されたDAVEとなります。
昨今の価格上昇ということもありますが、DAC64が36万、そしてQBD76が68万でしたので驚きの価格でありました。
ただ発売してみると音の実力、そしてデザイン、またMUSIC SERVERのDELA、FIDATAの恩恵もあり、多くのお客様にご使用いただいております。
それから昨年発表されたトランスポートのBlu Mk2。このデータ再生時代に入ろうとしている中でトランスポートを発売してきたというのは驚きではありました。
飯田橋で行われたお披露目会後に代表のジョン・フランクス氏とエンジニアのロバート・ワッツ氏にお店にも立ち寄っていただき、色々とお話をさせていただきました。

世界マーケットとしてディスクが売れていないのは事実ですが、その中でCD再生の可能性を感じ作り上げてきたことは賞賛に値します。そしてD/D CONVERTERとして非常に高いクオリティを持っており、こちらも高い評価を得ております。

DAVEをお持ちのお客様はデータ再生に移行されているお客様も多く、アップサンプラーとしてどこまで評価をしてもらえるかというところに疑念もありました。しかしお客様の評価はアップサンプラーとしての評価もさることながら、CD再生の魅力を改めて感じ取ってただき、購入いただいております。Rippngとの比較というよりも、おそらくトランスポートの音色がお気に召したということに他ならないと思います。

アナログも今非常にブームになっており、データ再生も少しづつ普及しております。
ただディスクメディア側も、新素材のUHQ CDなどまだまだディスクの可能性を追求しております。改めてディスク再生ということを見つめなおす良いきっかけとなった製品がこのBlu Mk2かもしれません。


<セットリスト>
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Blues in the Night / New York Trio
「Blues in the Night 」
Pf-Bill Charlap  Ba-Jay Leonhart  Dr-Bill Stewart

Under The Paris Skies / Nicki Parrott
「The Last Time I Saw Paris」
Vo&Ba-Nicki Parrott  Gt-Jacob Fischer  Acc-Gil Goldstein

Blue Moon / Nicki Parrott
「Like a Love」
Vo&BA-Nicki Parrott  T.sax-Ken Peplowski

Cry Me a River / Archie Shepp
「Blue Ballads」
T.sax&Vo-Archie Shepp  Pf-John Hicks  Ba-George Mraz Dr-Idris Muhammad

Girl Talk / Joe Beck
「Girl Talk」
Gt-Joe Back  Or-Joey Defrancesco  Dr-Idris Muhammad

Nardis / Richie Beirach
「What is This Thing Called Love?」
Pf-Richie Beirach  Ba-George Mraz  Dr-Billy Hart

Lullaby of the Leaves / Nicolas Montier & Saxomania
「Lullaby」
T.sax-Nicolas Montier  Pf-Stan Leferriere  Ba-Pierre Maingourd  Dr-Francois Laudet
A.sax-Claude Tissendier  A.sax&Cl-Jean Eteve  T.sax-Dominipue Vernhes  T.sax-Claude Braud

Delilah / Brian Lynch & Afro Cuban Jass Orchestra
「Bolero Nights」
Tr&F.hr-Brian Lynch  A.sax-Ivan Renta  T.sax-Alan Hoffman  Tb-Marshall Gikes  B.sax-Ron Blake  Pf-Zaccai Curtis  Ba-Boris Kozlov  Conga,Bongo&Percussion-Little Johnny Rivero  Timbales&Dr-Marvin Diz

Gnid / Enrico Rave
「Renassance」
Tr-Enrico Rava  Pf-Stefano Bollani  Ba-Rosario Bonaccorso  Dr-Roberto Gatto

All the Things You Are / 富樫雅彦 & J.J.Spirits
「So What~Live at Pit Inn Shinjuku~」
T.sax-Kohsuke Mine  Pf-Masahiko Satoh  Ba-Nobuyoshi Ino  Percussion-Masahiko Togashi

今回のセットリストは山口氏が選曲したもので、一つの流れを作りたいということでした。
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印象的だったのは、曲やリフによって色が変わるということ。今回の表題にあるあるように、CHORDのBluMK2&DAVEのCD再生では、そのあたりの感情的なニュアンスをしっかり表現できるプレイバック・システムとして山口氏はご紹介していました。
情報量や細かい表現が出来るCD再生機はほかにもありますが、音楽としての情緒や情景を感じ取れるシステムは少ないように感じます。
特にジャズはそれがいかに上手く表現できるかがシステムとして重要なところになります。
CHORD BluMK2は「100万タップ長を超える驚異的演算精度」というのが最大の特徴になり、音の細かさに耳がいきがちですが、音楽の印影や音のセパレーション等もうまく表現してくれます。

4F×ジャズ×BluMK2&DAVEという一見、ミスマッチな組み合わせですが、山口氏のプレゼンテーションと担当島のセッティングが組み合わさり、普段の4Fの試聴会とは違った緊張感のある試聴会になりました。普段は、もっぱらデータ再生のアップサンプラーとして今回の試聴会で、BluMK2を使用したCD再生の面白さを再確認することが出来ました。

今回、特別一度の試聴会でしたが、機会があれば、また是非行いたい試聴会でした。

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左からダイナミックオーディオ4F天野:株式会社タイムロード代表取締役社長平野氏:株式会社タイムロード営業担当村上氏:ヴィーナスレコード株式会社取締役/プロデューサー原 和加奈氏:音楽/オーディオ評論家山口氏:ヴィーナスレコード株式会社原 哲夫氏:ダイナミックオーディオ4F担当島

Dynamicaudio 5555 天野
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